「入れ歯がすぐ外れてしまう」「噛みにくい」「会話中にずれてしまう」
総義歯(総入れ歯)を使用されている方にとって、このようなお悩みは少なくありません。総義歯の不安定さは、食事の楽しみや会話の自信を失わせてしまう大きな要因となります。
本記事では、総義歯を安定させるために必要な工夫や最新治療について、専門的な視点からわかりやすく解説します。瀬戸市で入れ歯治療をご検討中の方は、ぜひ林歯科医院までご相談ください。
1. 総義歯の安定性とは?3つの基本要素
総義歯の安定には、「支持・維持・把持」という3つの要素が関わっています。
▶ 支持(support)
義歯が咬む力に耐えて沈み込まないように支える機能。歯ぐき(顎堤)の幅や高さ、粘膜の状態が大きく影響します。
▶ 維持(retention)
義歯が吸着されて外れにくくなる力のこと。上顎では陰圧による吸着が期待されますが、下顎は動きが多いため難易度が高いです。
▶ 把持(stability)
義歯が横にずれたり回転したりしないようにする力。人工歯の配置や咬み合わせ、筋肉との調和が関係します。
2. 印象採得の重要性〜ぴったり合う義歯を作るために〜
● 精密な型取り(印象)で吸着力UP
義歯がしっかり吸着するには、患者様一人ひとりの口腔内にぴったり合う設計が必要です。そのためには、「個人トレー」を用いた精密な印象採得が欠かせません。
● 筋圧形成(ボーダーモールディング)
笑ったり話したりといった口周りの筋肉の動きを記録しながら、義歯の縁を適切な長さ・形に整えます。これにより、動いても外れにくい義歯が完成します。
林歯科医院では、**患者様の生活動作に合わせた「機能印象」**を大切にしています。
3. 咬合調整が不安定さを防ぐカギ
● 正確な咬合高径
「咬み合わせの高さ(咬合高径)」が高すぎたり低すぎたりすると、義歯が浮いたり、動きやすくなったりします。調和の取れた咬合面設計が重要です。
● バランスの取れた噛み合わせ
咬合力が偏らないように、**両側同時接触(バランスドオクルージョン)**を目指します。特に食事中の安定感に直結します。
4. 義歯の排列とデザインの工夫
● ニュートラルゾーン理論
口の中には、「筋肉の押す力と舌の押す力が釣り合うゾーン(ニュートラルゾーン)」が存在します。この位置に人工歯を配置することで、義歯が動きにくくなります。
● 下顎義歯は特に難しい
下顎の義歯は吸着しにくく、不安定になりがちです。林歯科医院では、舌の動きと調和した排列設計を行うことで、長時間安定した使用を可能にしています。
5. 吸着力を高める義歯の形態とは?
● 上顎:後方吸着帯の調整
「ポストダム(後方吸着部)」と呼ばれる部分を調整することで、陰圧による吸着が強化されます。
● 下顎:舌側延長と筋の調和
下顎では、舌が動いても外れないように、筋の走行や動きを考慮した設計が求められます。
6. 安定しない入れ歯への対応策
✅ リライニング
長期間使用すると粘膜が変化し、義歯と歯ぐきにすき間ができることがあります。この場合、**内面を補填してフィットさせる「リライニング」**が有効です。
✅ 義歯安定剤の使用
一時的に安定させたい場合、市販の義歯安定剤を使用するのもひとつの方法ですが、根本的な解決にはなりません。
7. 吸着義歯・インプラント義歯という選択肢
● 吸着義歯(特に下顎)
「吸着する総義歯」は、日本の補綴歯科医が開発・改良してきた方法です。義歯がピタッと吸いつくように装着できるため、装着感が飛躍的に向上します。
● インプラントオーバーデンチャー
総義歯の不安定さにお悩みの方には、インプラントを2〜4本埋入し、義歯を固定する方法もおすすめです。
林歯科医院では、インプラント治療の豊富な経験を活かし、安定性と快適性を両立させた入れ歯をご提案しています。
8. 総義歯で快適に過ごすための患者指導
- 咀嚼は左右同時に行うよう意識する
- 柔らかい食事から始め、少しずつ硬いものへ移行
- 就寝時は義歯を外して歯ぐきを休ませる
- 義歯と粘膜の清掃を忘れずに
- 違和感や痛みがある場合は放置せず、歯科医院へ相談を
まとめ|入れ歯が外れる…そんな悩みにこそプロの技術を
総義歯を安定させるためには、単に「作る」だけでなく、解剖学的な理解・技術的精度・そして患者様との対話が必要です。林歯科医院では、吸着義歯・精密義歯・インプラント補助義歯など、患者様に最適な方法をご提案しています。
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