はじめに
「歯茎が下がってきた気がする」「歯が長く見えるようになった」と感じたことはありませんか?
歯茎が下がるのは年配の方に多いと思われがちですが、実は20代でも歯茎の後退(歯肉退縮)が起こることがあります。その原因のひとつが歯周病です。歯周病は高齢者だけでなく、20代・30代の若い世代にも広がっており、早めの対策が重要です。
本コラムでは、歯茎が下がる原因とその対処法について詳しく解説します。瀬戸市で歯周病治療や歯茎ケアをお考えの方は、ぜひ【林歯科医院】にご相談ください!
1. そもそも歯茎が下がるとは?
歯茎が下がる(歯肉退縮)とは、歯を支える歯茎が徐々に減少し、歯の根元が露出する状態を指します。歯茎が後退すると、見た目が悪くなるだけでなく、知覚過敏や歯のぐらつき、最悪の場合は歯の喪失につながることもあります。
歯茎の健康は、口腔全体の健康に直結しているため、早めの対策が必要です。
2. 20代でも歯茎が下がる主な原因
(1) 歯周病
歯周病は、歯茎の炎症によって歯を支える骨が溶ける病気です。初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行します。
【歯周病の進行過程】
- 歯肉炎(初期)
- 歯茎が赤く腫れる
- 歯磨き時に出血する
- 軽度の歯周病
- 歯茎が下がり始める
- 口臭が気になり始める
- 中等度の歯周病
- 歯のぐらつきが出る
- 歯茎の退縮が進行
- 重度の歯周病
- 歯を支える骨が大きく溶け、歯が抜けることも
【歯周病学会の症形分類】
日本歯周病学会では、歯周病の進行度を以下のように分類しています。
- 歯肉炎(Gingivitis)
- 歯茎に炎症があり、出血しやすいが、歯槽骨の破壊はない。
- 軽度歯周炎(Stage I)
- 歯槽骨の軽度な喪失が見られるが、歯の動揺は少ない。
- 中等度歯周炎(Stage II)
- 歯槽骨の喪失が進行し、歯の動揺が出る。
- 重度歯周炎(Stage III)
- 歯槽骨の喪失が50%以上で、歯の動揺が顕著。
- 末期歯周炎(Stage IV)
- 多くの歯が重度に動揺し、咬合機能が大きく損なわれている。
20代でも歯周病になる理由
- 歯磨きが不十分
- 生活習慣の乱れ(食生活・睡眠不足・ストレス)
- 喫煙習慣
(2) 強すぎる歯磨き(オーバーブラッシング)
歯ブラシを強く当てすぎると、歯茎にダメージを与え、後退の原因になります。
【注意すべきポイント】
- 硬すぎる歯ブラシを使用しない
- 力を入れすぎない(目安:鉛筆を持つ程度の力)
- ゴシゴシ擦らず、やさしく磨く
(3) 歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、歯に過度な負担をかけ、歯茎を押し下げる原因となります。
【対処法】
- 就寝時のマウスピース(ナイトガード)の使用
- ストレスを溜めない生活習慣
- 頬や顎のマッサージ
(4) 加齢による影響
加齢とともに、歯茎の血流が低下し、徐々に後退することがあります。ただし、適切なケアを行えば、進行を遅らせることができます。
(5) 口呼吸
口呼吸をしていると、口内が乾燥し、歯茎の健康が損なわれやすくなります。
【対策】
- 鼻呼吸を意識する
- 口腔トレーニングを行う
- 就寝時に口テープを使用する
3. 歯茎が下がったときの対処法
(1) 正しい歯磨きを心がける
- 柔らかめの歯ブラシを使用する
- フロスや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れをしっかり除去
- 過度なブラッシングを避ける
(2) 歯周病治療を受ける
- 歯石除去(スケーリング)
- ルートプレーニング(歯根面を滑らかにする処置)
- 定期的な歯科検診
(3) 歯茎の再生治療
- 結合組織移植術(CTG): 自分の口の中の組織を移植し、歯茎を回復させる
- 歯肉弁移動術: 周囲の歯肉を動かして歯の根元を覆う治療
(4) 生活習慣の改善
- バランスの良い食事を心がける
- ストレスを減らし、歯ぎしり対策を行う
- 禁煙する
まとめ
20代でも歯周病にかかるリスクはあり、歯茎が下がる原因はさまざまです。早めのケアと定期的な歯科検診を受けることで、歯茎の健康を維持できます。
瀬戸市で歯周病治療や歯茎ケアをお考えの方は、ぜひ【林歯科医院】へご相談ください!
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