はじめに
矯正治療中はブラケットやワイヤー、アライナーなどの装置が口腔内に装着されるため、通常よりも歯磨きが難しくなります。その結果、プラーク(歯垢)が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。特に成長期の子どもや、矯正装置に慣れていない初期段階では、セルフケアが不十分になりがちです。
本記事では、矯正治療中のプラークコントロールの重要性とその方法について、科学的根拠(エビデンス)に基づきながら解説します。また、瀬戸市の林歯科医院でのサポート体制についてもご紹介します。
1. 矯正治療中にプラークが増える理由
1-1. ブラケットやワイヤーの影響
固定式矯正装置(マルチブラケット)では、ブラケットとワイヤーの間に食べかすやプラークが溜まりやすくなります。これにより、
- 歯肉炎(軽度の歯周病)
- ホワイトスポット(初期の虫歯) が発生しやすくなります(Ennemoser et al., 2010)。
1-2. アライナーでも油断禁物
インビザラインなどのアライナー矯正は取り外しが可能なため、清掃しやすいというメリットがありますが、
- アライナーを装着したまま飲食する
- 十分な洗浄をしないまま再装着する といった行動により、細菌が繁殖しやすくなります(Weir, 2017)。
1-3. 磨き残しが増加するリスク
矯正装置によってブラッシングが困難になることで、磨き残しが増え、プラークの蓄積が起こります。特に臼歯部(奥歯)や歯の裏側は見えづらく、磨きにくいため注意が必要です。
2. プラークコントロールの重要性
2-1. 虫歯予防
矯正中に虫歯ができてしまうと、治療の中断や装置の取り外しが必要になることがあります。これにより、
- 治療期間の延長
- 歯の形態変化 が起こるため、虫歯予防は極めて重要です(Derks et al., 2004)。
2-2. 歯周病予防
長期的な歯の健康を考えたとき、歯周病の予防は欠かせません。プラークが蓄積することで歯肉炎→歯周炎へと進行し、将来的に歯を失うリスクにもつながります(Lang & Bartold, 2018)。
2-3. ホワイトスポット防止
ホワイトスポットはエナメル質の脱灰によってできる白濁で、矯正後の審美性に影響します。予防にはフッ素と正しいブラッシングが重要です(Geiger et al., 1992)。
3. エビデンスに基づいたプラークコントロール方法
3-1. 電動歯ブラシの使用
電動歯ブラシは矯正中の清掃効果を高める手段として推奨されています。
- 有意にプラーク除去効果が高い(van der Weijden et al., 2011)
- オシレーションタイプが特に効果的
3-2. 歯間清掃器具の活用
- 歯間ブラシ:ブラケットの間やワイヤー下に適している
- フロススレッダー:ワイヤーの下にフロスを通す補助具
- ウォーターフロス(口腔洗浄器):水流でプラークを除去する効果があり、歯肉炎予防にも有効(Barnes et al., 2005)
3-3. フッ素の利用
フッ素入り歯磨き粉やフッ素ジェルを使用することで、脱灰の抑制と再石灰化が促進されます。
- 1450ppm以上の高濃度フッ素を含む製品が推奨されることもある
3-4. 食生活の見直し
- 間食の回数を減らす
- 糖分を含む飲食物の摂取を控える
- 食後に口をゆすぐ習慣をつける
4. 瀬戸市の林歯科医院でのサポート体制
林歯科医院では、矯正治療中のプラークコントロールを徹底サポートしています。
- iTeroによる定期的な歯列チェックとシミュレーション
- 歯科衛生士によるブラッシング指導
- 患者さん一人ひとりに合わせた清掃器具の提案
- 虫歯・歯周病リスク評価ツールを用いた予防プログラムの実施
また、インビザラインなどのアライナー矯正にも対応し、装置の取り扱い方や保管方法についても丁寧に説明しています。
5. まとめ
項目 | 推奨内容 |
---|---|
ブラッシング | 電動歯ブラシを使用し、1日2回以上、2分以上磨く |
歯間清掃 | フロス・歯間ブラシ・ウォーターフロスを併用する |
フッ素利用 | 高濃度フッ素配合歯磨剤・フッ素塗布の活用 |
食習慣 | 間食・糖分を控え、食後はうがいを徹底する |
プロケア | 林歯科医院での定期的なPMTCと歯科衛生士の指導 |
矯正治療は見た目の改善だけでなく、かみ合わせや歯の健康のために非常に重要です。しかし、治療中のプラークコントロールを怠ると、治療後に虫歯や歯周病が残ってしまうことも。
瀬戸市で矯正中の口腔ケアに不安がある方は、林歯科医院までお気軽にご相談ください。エビデンスに基づいた予防ケアで、安心・安全な矯正治療をサポートいたします!
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