はじめに
根管治療(歯の神経の治療)は、むし歯が進行して歯の内部(歯髄)に感染が及んだ場合に行われる治療です。成功率の高い根管治療を行うためには、「ラバーダム防湿」が非常に重要です。しかし、実際の臨床現場ではラバーダムが使用されていないケースもあり、その重要性が十分に理解されていないことがあります。
本コラムでは、ラバーダムの役割やその科学的根拠を、最新の論文やエビデンスに基づいて詳しく解説していきます。
瀬戸市の「林歯科医院」では、根管治療の成功率を高めるためにラバーダムを使用しています。
歯の寿命を延ばすためにも、ラバーダムの必要性をぜひ理解してください。
ラバーダムとは?
ラバーダム(Rubber Dam)とは、治療する歯をゴム製のシートで覆い、唾液や細菌が根管内に侵入するのを防ぐための器具です。歯科治療の標準的な感染対策として広く推奨されています。
ラバーダムの基本的な役割
✅ 無菌的環境の確保(唾液による細菌感染を防ぐ)
✅ 治療の精度向上(根管内の乾燥を維持し、薬剤の効果を最大化)
✅ 誤嚥(ごえん)防止(器具や薬剤の誤飲・誤嚥を防ぐ)
✅ 治療時間の短縮(余計な動作が減り、スムーズに治療が進む)
ラバーダムの科学的根拠(エビデンス)
ラバーダムの使用が根管治療の成功率に与える影響について、多くの研究が行われています。
1. 根管治療の成功率を向上させる
✅ Ng et al.(2008)のメタアナリシスでは、ラバーダムを使用した根管治療の成功率が約90%であるのに対し、未使用の場合は成功率が大幅に低下することが報告されています。
✅ Goldfein et al.(2013)の研究によると、ラバーダムを使用した根管治療では、再感染のリスクが大幅に減少することが示されています。
2. 唾液中の細菌の根管内侵入を防ぐ
唾液には無数の細菌が含まれていますが、根管治療中にラバーダムを使用しないと、これらの細菌が根管内に侵入し、再感染や治療失敗の原因となります。
✅ Ahmad(2009)の研究では、ラバーダムを使用することで根管内の細菌量を大幅に減少させることができると報告されています。
✅ Eckerbom et al.(1996)の研究によると、ラバーダムを使用しない場合、治療後に根管内に細菌が残存するリスクが約2倍になることが示されています。
3. 患者の安全性を向上させる
ラバーダムは、誤嚥や誤飲を防ぐためにも重要です。根管治療では、細い器具(ファイルやリーマー)や薬剤を使用するため、万が一これらが口腔内に落下すると、誤飲や気道閉塞のリスクがあります。
✅ Cochran et al.(2008)の報告によると、ラバーダムを使用することで、器具の誤飲リスクをほぼゼロにすることが可能とされています。
ラバーダムを使用しないとどうなる?
1. 根管内の細菌感染が増加
ラバーダムを使用しない場合、唾液中の細菌が根管内に侵入し、治療後の炎症や根尖病変(歯根の先にできる感染)を引き起こす可能性が高くなります。
2. 治療の精度が低下する
根管治療では、根管内をしっかりと乾燥させることが成功のカギですが、ラバーダムを使用しないと湿度が高まり、薬剤の効果が十分に発揮されないことがあります。
3. 治療後の再発リスクが上昇
ラバーダムを使用しない根管治療は、再発のリスクが2倍以上になるという研究報告もあります(Goldfein et al., 2013)。
ラバーダムを使用しない歯科医院には注意!
日本では、ラバーダムの使用率が諸外国と比べて低い傾向にあります。
✅ アメリカやヨーロッパでは、ラバーダムの使用が根管治療の標準プロトコルとして義務化されている国もあります。
✅ 一方、日本では一部の歯科医院ではラバーダムを使用していないケースがあるため、治療を受ける前に確認することが大切です。
瀬戸市の「林歯科医院」では、すべての根管治療においてラバーダムを使用し、無菌的環境を徹底しています。
まとめ
✅ ラバーダムは根管治療の成功率を向上させる重要な器具
✅ ラバーダムの使用により、細菌感染を防ぎ、再発リスクを減らす
✅ ラバーダムを使用しない根管治療は、治療の失敗や再発リスクを高める可能性がある
✅ 海外ではラバーダム使用が標準となっており、日本でも適切な歯科医院を選ぶことが重要
林歯科医院では、根管治療の成功率を高めるために、ラバーダムを標準使用しています!
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