林歯科医院

歯ぐきが下がったら?根面被覆の治療法とその効果を歯科医師が徹底解説

はじめに

「最近、歯が長く見えるようになった」「冷たいものがしみる」といったお悩みはありませんか?それはもしかすると、歯ぐきが下がって歯の根元が露出している「根面露出」が原因かもしれません。本記事では、歯ぐきの後退を改善する治療法「根面被覆」について、歯科の専門的な視点とエビデンスに基づいて詳しく解説します。

歯ぐきが下がる原因とは?

歯ぐきが下がる主な原因には、以下のようなものがあります:

  • 歯周病:歯を支える骨や歯肉が炎症で破壊される
  • 加齢:年齢とともに歯肉が少しずつ退縮する
  • 強すぎるブラッシング:硬い歯ブラシや横磨きによる摩耗
  • 矯正治療後の変化:歯の移動に伴う歯肉の移動
  • 歯の形態異常や不正咬合

これらが重なることで、歯の根の部分(根面)が露出し、見た目の悪化や知覚過敏といった症状が出現します。

根面被覆とは?

根面被覆(こんめんひふく)とは、露出した歯の根元を再び歯肉で覆うための歯周形成外科の一種です。目的は以下の通りです:

  • 審美性の改善(歯が長く見えるのを防ぐ)
  • 知覚過敏の軽減
  • 根面う蝕(むし歯)の予防
  • プラークコントロールのしやすさ向上

主な根面被覆の術式

症例に応じて、以下のような方法が選ばれます:

1. 結合組織移植術(CTG: Connective Tissue Graft)

上顎の口蓋(こうがい)から結合組織を採取し、露出した根面の上に移植する術式。最も予知性が高く、審美的にも優れています。

2. 遊離歯肉移植術(FGG: Free Gingival Graft)

同じく口蓋から歯肉を採取しますが、より表層の歯肉を使います。角化歯肉を増やしたい場合に有効です。

3. トンネルテクニック

歯肉を切開せず、最小限の侵襲で移植組織を通す術式。術後の腫れや痛みが少なく、審美性に優れます。

4. 再生療法併用(リグロスなど)

根面被覆に再生療法用薬剤(例:リグロス)を併用することで、歯周組織の再生を促進するケースもあります。

治療の流れ

  1. 精密検査(プロービング、歯周組織の厚み、レントゲン、CTなど)
  2. 歯周基本治療(プラークコントロール、スケーリングなど)
  3. 手術計画とインフォームドコンセント
  4. 外科処置(局所麻酔下)
  5. 術後管理(消毒、縫合糸除去、再評価)

根面被覆の効果とエビデンス

文献によると、単根歯に対する結合組織移植術は、90%以上の根面被覆率を示すとされています(Zucchelli et al., 2009)。また、喫煙や口腔衛生状態によって成功率が大きく左右されることも知られています。

術後の注意点

  • 術後1週間は強い歯磨きを避ける
  • 指定された薬剤や洗口液を使用する
  • タバコは術後の治癒に悪影響を及ぼすため禁煙が推奨されます
  • 定期的なメンテナンスで再発を予防

林歯科医院での取り組み(瀬戸市)

林歯科医院(愛知県瀬戸市)では、根面被覆を含む歯周形成外科にも対応しています。拡大視野下での精密な手術、結合組織移植やリグロス併用など、症例に応じた個別対応が可能です。見た目が気になる方、知覚過敏にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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